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高麗人参
〜体の奥底から活力を引き出す、パワーを補う植物の代表選手〜
ウコギ科に属していて、ウド、ヤツデ、ウコギの仲間です。八百屋で売っているようなニンジンとは別物です。 高麗人参は人の体に似たものほど尊重され、形のよいものほど商品価値が高いとされています。 また、不老長寿の薬として知られていて、昔から広く利用されてきました。
成分
ジノセサイド。
作用
疲労回復・滋養強壮が主な効果とされます。
起源
日本と朝鮮半島は地理的に近いこともあり、2000年前から交流がありました。 神秘の霊薬、高麗人参が日本に渡ったのもその頃と考えられます。 記録に残るものでは天平11年(739年)に渤海の文王が酷暑とともに高麗人参30斤を聖武天皇に贈ったのが最初になります。
民間療法の例
高麗人参の効果の一つに血液循環をよくする働きがあります。 貧血、冷え性など血液循環の悪い場合に効くことが多いです。 そうした意味で、高麗人参をお酒と一緒に飲むことはアルコールによる血液循環作用と自律神経の緊張を和らげる作用が相まって効果を高めると考えられます。
マメ知識
朝鮮半島に伝わる昔話です。 昔、母親が重い病に倒れました。 困っていた父親に、旅のお坊さんは「母親を救うには子供を煮てそのスープを飲ませるしかありません」と言いました。 父親は仕方なく子供を煮て、そのスープを母親に飲ませました。すると母親はすぐに元気になりました。 その上、子供もまた無事に戻ってきました。 不思議に思った父親が鍋の蓋をあけてみると、中には子供の形をした朝鮮人参が入っていました…。 高麗人参はどこか神懸かり的な不思議な力があるように思われていたと考えていいでしょう。