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生薑(ショウキョウ)

〜甘く清々しい香りで、新陳代謝を活発に〜

生薑は熱帯や温帯の広い地域で栽培されている最もポピュラーな香辛料の一つです。 甘く清々しい芳香と強い辛味が特徴で、新陳代謝を活発にし、胃腸の調子を整えたりします。 また、血行を良くして、体を温めて発汗させ、熱を下げる作用があります。 殺菌効果があるので食中毒の予防などにも役に立ちます。 こうしたことから漢方になくてはならない素材でもあります。

成分

ジンゲロン・ショウガオールなど。 抗酸化活性があることが明らかになっています。 ジンゲロンは身体を温め、胃液の分泌を促して、消化促進・食欲増進など、健胃にも役立つ成分です。

作用

食欲増進。 嘔吐、腹痛、感冒、頭痛、鼻づまりの際に用います。

起源

ショウガは東南アジアから東アジア温暖域で古くから栽培されていました。 ヨーロッパでも1世紀のころから薬用として知られていて、その後、香辛料として広まり、13・14世紀にはその利用が一般的となりました。 新大陸には16世紀の初めにスペイン人がジャマイカに移植し、ヨーロッパやアメリカに大量に輸出されるまでになりました。 日本への伝来の年代は明らかではありませんが、平安朝時代に栽培されたことは「延喜式」に記されています。 また品種が区別して記載されるようになったのは19世紀になってからといわれています。

民間療法の例

「ショウガ湯」。 血液の循環をよくして身体を温め、発汗させる作用があるため、鼻がつまったときには効果的です。

マメ知識

中国・湖北省に伝わる民話に、長寿村と呼ばれる村では代々生薑と大根の煮汁を毎日飲み、 規則正しい生活をすれば百歳を超えても元気に畑仕事ができ、長生きができる、と言う話があるそうです。 この話を聞いた名医の李時珍が長寿村を訪れ、「本草網目」(中国の薬学著)を書き改めた時に、生薑と大根を生薬に加えました。

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